びんごトピックス  2002年6月10日号 
 
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11月オープンのクロスロードみつぎ建設進む

御調町(御調郡御調町大字市245)が中山間モデル事業として進めている「道の駅」、名称「クロスロードみつぎ」の建設工事は順調に進み、町役場前から西へ約五百mの四車線化工事、道の駅の主な施設となる「交流ハウス」と「図書館」の二棟がほぼ完成、クロスロードみつぎが全容を現した。
施設内には地域交通を支える要となるバスターミナル機能も備えることから、施設前の国道四八六号を四車線化するための拡幅工事も主な土木工事をほぼ終えている。交流ハウスは、内部にレストラン、物産販売コーナー、地元の野菜販売コーナー休憩コーナー、地域の情報発信基地となる情報コーナーなどがあり、運営は御調商工会会員らが出資して設立した(有)みつぎ交流館(内海和男社長=商工会長)が運営する。
図書館は、幼児から中学生までを対象に、約一万五千冊の書籍を整備し、親子で楽しめる図書館づくりを目指す。一部には情報機器も設置する。
敷地面積八千三百十一平方mにはトイレ十四人用(身障者二人)、七十九台の駐車場、イベント広場が設けられる。オープンは十一月上旬を予定している。


シャープ三原工場が二回繰り上げ操業

シャープ(株)(大阪市)は六月五日三原工場(三原市沼田西町惣定、三原西部工業団地)が操業を始めたと発表した。
当初、九月操業予定を七月に繰り上げるとしていたが、さらに二カ月早く操業を始めた。これは、パソコンやAV機器の急速な需要の伸びに対応するもので、三原工場では、CDやDVD向けの赤外・赤色半導体レーザから、次世代の大容量記憶メディア用の光源として需要の伸びが期待される青色半導体レーザの生産も視野に入れ、市場動向による拡大展開する。
五月から一部ラインにより操業を始めており、九月からは半導体レーザ、LED等の化合物半導体を月産五百万個生産し、従業員も現在の四十人から増員する。将来的には第四期までの拡充計画があり、シャープの新しい電子デバイスの生産拠点として位置付けている。
三原工場は敷地八万九千四百二十三平方m、工場建屋は鉄骨造り三階建て延べ床面積一万四千平方m、平成十三年六月に着工した。投資額百八十七億円。半導体レーザ国内生産拠点は奈良工場に次ぐもの。
県内では、CDやMDプレーヤーなど生産の広島工場(東広島市)、フラッシュメモリーや液晶駆動装置など生産の福山工場(福山市)がある。


心石工芸のソファーショールーム新装オープン

高級ソファー、応接セット製造の(株)心石工芸(本社=福山市柳津町2098、工場=同町4-5-20、資本金一千万円、心石務睦社長、рO84・933・3335)はこのほど、ショールーム「Order Sofa+Living Cafe」を新装オープンさせた。
Living Cafe(リビングカフェ)は心石工芸の関連会社(有)ハートインテリア(同町四―三―二三、同社長、рO84・934・7100)が運営するもので、カフェとしての入りやすさをPRしながら、心石工芸がこれまで手掛けてきたソファの試作品などを低価格で販売する。
同社の製品が販売されているのは主に都市圏。しかし広島や福山など地元から東京や大阪など都市部まで行って同社の製品を購入する客も多いことから、製品と客との出会いの場を工場近くに設けることで、新製品の研究開発のための検討材料を直接収集する場となる。
これまで倉庫として利用していた三階建て建物をカフェにアレンジした。内装や室内の陳列棚はほとんどが心石工芸の心石拓男専務取締役とリビングカフェ島田弘明店長による手作り。客はコーヒーや紅茶を楽しみながら海外のインテリア雑誌などを閲覧、製品に関する詳しい説明も聞くことができ、メーカーである同社と消費者を近づけるのが狙い。一階ショールームは約三十坪、その半分がカフェのコーナーとなる。二階、三階は規格外製品などの展示場として利用、合計で四十〜五十点を展示する。
定休日は水、木曜日。オーダーソファーの製造と販売も同店で取り次ぐほか、店内では観葉植物や食器なども販売し、今後さらに雑貨類も充実させていく。月百五十万〜二百万円の売り上げが目標。
心石工芸の心石専務は「家具売場で見る製品は思ったより小さく見えるもの。住宅やマンションのリビングが想像できる広さの中でサイズや質感、昨日を実感してもらえることで、インテリアコーディネートもやりやすくなる」と期待を話す。また同店を紹介するホームページも現在製作中。



尾道国際と尾道ロイヤルでビアホール・ビアガーデン

山陽工業(株)(高橋宏明社長)グループの尾道国際ホテル(尾道市新浜一丁目)と尾道ロイヤルホテル(同市土堂二丁目)でビアホール、ビアガーデンがオープンした。
尾道国際ホテルでは前日5月31日にオープニングパーティーを開催。参加者はバイキング方式の料理やケーキ、フルーツと生ビール、焼酎、ワインなど豊富なメニューを楽しんだ。
オープンの記念イベントは「高橋積極斉呈笑」こと高橋貞昭会長が率いるマジックショー。腕に針を刺す「がまの油売り」や美女と男性が瞬時で入れ替わるマジックなどを披露した。また一度に多勢が見られるようにテレビ型とした特注製作の「覗きカラクリ」を演台に「八百屋お七」を講談、地元の漫画家川口協治さん(川口石油社長)作成の絵に合わせて懐かしい大道芸を披露した。
同社のビアパーティープランは尾道国際ホテルでは八階クリスタルでビアホールとして、また尾道ロイヤルホテルでは屋上ビアガーデンとして、八月三十一日までの毎日午後六時から同九時まで営業する。
料金は二時間食べ放題・飲み放題で男性三千八百円、女性三千五百円(税・サービス料込み)。問い合わせはрO848・25・5931尾道国際ホテルまで。



こぼれ話  2002年6月10日号

爆発W杯チケット問題は 産学官連携の怒りで解決

「国際サッカー連盟(FIFA)は腐っている」と怒りを爆発させた埼玉県の土屋義彦知事。チケット販売問題でのFIFAへの怒りは産学官共に広がり、ぐんぐんと目盛を上げる気温以上に盛り上がる国民の熱気同様、否応なしに高まっている。
チケット販売問題で最大の疑惑はFIFAブラッター会長と英国バイロム社の臭い関係。実績のないバイロム社が混乱を招き、FIFAは真実に蓋をした。奇しくも日本では情報の扱いに国民的感心が寄せられている時期。納得のいく情報開示が求められる。六月三十日に横浜で行われる決勝戦でW杯はクライマックスを迎えるが、その後は世界のビッグイベント、ワールドカップ運営の健全化に向けて日本の果たすべき役割は大きい。
それにしても高度な技術力を随所で見せる日本チームの健闘ぶりは頼もしい。政府は藤原紀香を起用したテレビCMなど国債の魅力アップに懸命だが、意図的な格下げよりも有無を言わさぬ人間技と愛情に裏打ちされたサポーターこそが日本の国力をストレートに示している。
腐敗組織の健全化に加え、日本に期待するのはチケット販売のシステム開発。iモードをはじめとする携帯端末を使い、チケットが即座に入手でき、決済も安全スピーディーにでき、販売状況の把握に到っては主催者も購入希望者も公平かつリアルタイムで情報入手できる…そんなシステムの実現が待たれる。
もちろん、インターネット接続型携帯端末の普及が大前提。今回、インターネットが電話に比べて普及しておらず、不公平という理由からインターネット販売はチケット枚数が制限された。携帯端末によるチケット販売がワールドカップにおいても最も公平なシステムとなるよう、普及分野(シェア競争)でも産学官連携の日本チームに熱いエールを送りたい。がんばれ日本!

W杯にボールのエール

広島とワールドカップの接点の一つはサッカーボール。広島市に本社を置くグローバル企業モルテン(民秋史也社長)と公式球の関係。今大会の公式球はアディダス社製だが、モルテンは同社と協力関係にある。正五角形十二枚、正六角形二十枚の人工皮革をパネルとし、モロッコで手縫いされる製品を先進技術で支えている。
ボールにも最新技術があり、直径〇・一ミリのガスカプセルが一立方センチ当り数万個の密度で敷き詰められた「シンタクティックフォーム」と呼ばれる高反発層で正確な弾道を生み出しているという。
デザイン面では一九七〇年のメキシコ大会で白黒に塗り分けたお馴染みの三十二面体がデビュー。今回は三角形が四つという思い切ったデザインに進化した。
福山市西町二の福山グランドホテルロビーにはステンドグラスで製作された歴代のW杯公式球四種がほのぼのと光る。夫の河底晴一さん(河底歯科医院)から研磨技術面でサポートを受けた河底淑子さんが制作、福山市内の一角から世界にエールを送っている。(J)

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