びんごトピックス  2002年6月20日号 
 
表紙写真


福山キワニスクラブが憲章伝達式

日本で二十番目で官・民・財界から参加者が集まる奉仕団体「福山キワニスクラブ」(園尾忠士会長、三十二会員)が十一日、福山市内の福山ニューキャッスルホテルで憲章伝達式「チャーターナイト」を行い、正式に誕生した。
式には佐々木綱継福山市助役(市長代理)、鈴木康平福山商工会議所副会頭(会頭代理)、背尾博人福山市議会議長、宇田伸県議会議員、スポンサークラブの広島キワニスクラブ関係者ほかの来賓を迎え、園尾会長が「福山に世界の奉仕三団体がすべてそろった。それぞれの特長を生かした地域奉仕がおこなわれればめでたいこと。キワニスは友愛例会と奉仕例会を分けた活動が特長。よりよき社会建設へ向け奉仕したい」とあいさつ。続いて佐藤満秋国際キワニス日本地区会長から園尾会長に憲章が手渡された。
同会は毎月第二金曜日午後〇時三十分から一時間の「奉仕例会」を一般公開して行い、第四金曜日午後六時三十分から二時間の「友愛例会」で会員相互の親睦を図る。
チャーターメンバーは次の通り。(敬称略)
会長▽園尾忠士((株)ロアール)、副会長▽佐藤秀毅(神辺町長)、飯塚秀夫(共和工業(株))、門田勝利(マルヒ急送(有))、事務局長▽野草秀臣((株)あぶと観光バス)、会計監事▽和田芳明(神辺町議会議員)、会員(あいうえお順)▽粟村浩之、池原冨美子、漆川正雄、岡本元子、奥俊夫、河田イシエ、壁谷まさ子、菊池早苗、北村陽輔、桑田昌治、瀬良忠男、園尾嘉樹、高橋義己、瀧川俊治、塚本登志枝、中下徹、楢崎輝男、野草丈功、野崎泰利、日山治郎、藤井健二、藤井孝子、増成進二、見立忍、山田昭二、山本秀樹。
同会事務局は福山市新涯町二丁目一四―一九、TEL084・954・6400FAX兼。


ベイタウン尾道の理事長が福井氏へ交替

協同組合ベイタウン尾道(尾道市東尾道9-5、95組合員)は五月三十日、同市新浜一丁目の尾道国際ホテルで第三十一回通常総会を開き、理事長が宮地康隆氏((株)ミヤジ社長、69歳)から福井弘氏((株)福井亀之助商店社長、58歳)へバトンタッチするトップ人事や事業計画などを決めた。
三十周年の節目を越え、心機一転を図る平成十四年度の事業計画では、○組織見直しを図り、意見交換の機会を積極的に設けること、○テニスコートなど遊休地となっている組合資産の活用策研究、○金融事業の効率的運用、共同事業の採算性重視による見直し、○インターネット関連として「ショッピングモール・尾の道市場」の充実とIT研修会の開催、○組合員跡地対策の検討などへ取り組むことを決めた。
総会後の懇親会では亀田良一尾道市長、佐藤忠男尾道商工会議所会頭らを来賓に迎え、就任した福井新理事長が「宮地理事長には十四年間の永きにわたり、指導力を発揮していただいた。二十一世紀に夢を持って経営できる環境づくりに努めたい」と抱負を語った。
亀田市長が「やりたい人はなれずやらしたい人が理事長になるのがベイタウンの伝統」と祝辞を述べ、佐藤会頭も「宮地さんも福井さんも会議所では副会頭。ベイタウンからは優秀な人材を輩出していただいている」と関係深い経済団体の新体制スタートを祝った。
理事長を除く役員は次の通り。敬称略。
副理事長▽円福寺健一郎((株)円福寺社長)、橋塚寿彦(マルキン(有)会長)、本多智士((株)北洋・本多フーズ社長)。
専務理事▽蔦永英明(協同組合ベイタウン尾道事務局長)。
常務理事▽山本洋(山本コーポレーション(株)社長)、大住元洸((株)大住海産社長)、天野直光((株)アマノ社長)、宮永坪三(協和産業(株)社長)、片岡文彰((株)カタオカ社長)、向井禎介(三栄工業(株)社長)、山北篤(紙誠(株)社長)、宮地純吉(丸和石油(株)社長)、福武史郎(宮地ナショナル(株)専務)。
理事▽松崎道治((株)丸松社長)、川原孝治(川原食品(株)社長)、永見勇二(ナガミ(株)社長)、藤田睦男((株)藤田商店社長)、今中和夫(今中物産(株)社長)、阿形淳一(日工(株)社長)、池田達美((株)鉄道広告社長)、石井俊彦(尾道食糧企業組合理事長)、岡崎忠功(広島県東部食糧協同組合理事長)、杢谷正樹((株)純正食品マルシマ社長)、奥本浩之((株)オクモト社長)、亀山裕志((有)亀山商店専務)。
監事▽原田健一((株)ハラダ社長)、花田公至(ハナダ包装資材(有)社長)、石津隆弘((有)石津商店社長)。
顧問▽入船裕二((株)パイオニア電子計算センター社長)、宮地康隆((株)ミヤジ社長)。


ユーズIネットでブライダル写真閲覧

インターネットシステム開発などの(有)ユニバーサルソフトエキスパート(use、福山市本庄町中1丁目14-31、資本金五百万円、白附茂社長、TEL084・926・6684)はこのほど、Iネットを利用して結婚式の写真を公開するサービス「B―net―ブライダル写真館―」を始めた。
結婚式、披露宴、二次会、パーティーなどの会場をデジタルカメラで撮影した画像を、専用ホームページ「B―net」に一定期間掲載し、Iネットを利用して、式関係者やその知人が名前や日付で検索し自由に閲覧できる。結婚式場やプランナーが利用者に挙式提案する際の新たなサービスとして、また同時に、各式場やプランナーのホームページへもリンクを貼り、式場来場者など的を絞った式場宣伝のツールとしての利用をPRしていく。
サービス内容は、デジタルカメラ持参の出席者または別途費用でレンタルのデジカメ利用、あるいはB―net事業部のカメラマンがデジカメで撮影した写真を加工、編集し、専用ホームページ(現在のアドレス=http://www.new-use.ne.jp.bride
だが、今後http://www.b-net.gr.jp
に統一)に掲載。アドレスや画像検索方法を記載したちらしを引き出物などに同封、式出席者に配布する。このサービスを利用したい新郎新婦は、写真一覧ページの画面数(一ページにつき画像五十枚)、背景画像、掲載期間などを選ぶ。トップ画面には二百字程度のメッセージを記入でき、文例も用意。式後一週間で掲載を開始する。掲載期間は三カ月、六カ月、十二カ月から選べ、期間終了後は、全画像を焼き付けたCD―ROMを新郎新婦にプレゼントする。利用金額は三万円から。
画像検索方法は名前別、日付別、式場やプロデューサーなどウェディングプランナー別の三種類。画像は一枚一枚拡大できる。
結婚式では、カメラ持参者が撮影、現像費用や出席者への郵送費用を個人的に負担するという不公平が生じやすい。そこでその不公平を解消しながら新郎新婦関係者への結婚報告をIネット上で効率的に行うことができるサービスとして開発した。トップ画面と写真一覧画面の上部には「ウェディングプロデュースby○○」と式場やプランナーの名前やロゴを掲載、ホームページにもリンクでき、アドレスを記載したちらしが新郎新婦の関係者、同世代など顧客み込み先に直接伝えられることで、会場の雰囲気を効率的にPRできるのが特徴。同事業部の白附貴恵さんは「営業エリアは福山、尾道、神辺、府中、新市。年内に三十件の利用が目標です」と意気込みを話す。


音楽療法専門デイサービスセンター開所

(有)ムジカ(福山市春日町7丁目5-24、資本金三百万円、中ア文友社長)は十日、おそらく日本で初めてと思われる音楽療法専門のデイサービスセンター「ムジカアートスクエア」をオープンした。
同社の中ア社長は広島県立東部工業技術センターや県立保健福祉大学の協力を得て音楽療法向けの楽器を開発しており、四本の絃で構成する和音三種(短調と長調を合わせ六種の和音)を使って高齢者も簡単に伴奏が楽しめる琴風の楽器「ウォルナットハープ」(六万円)は既に製品化して販売中。電子ドラムを使用したリハビリ用機器「どこでもとんとん」は開発中。そうした取り組みで蓄積した音楽療法は老人介護施設などへ出向いて実施してきた。
デイサービスセンターは昨年からスタートした介護保険制度で実現できた施設。スタッフ九人が控え、楽器に限らず幅広い芸術を通じたコミュニケーションの楽しさを伝え、介護保険の対象者が喜んで通ってもらえる施設づくりを目指す。
同施設は広島県の介護保険適用事業所で定員十人。畳の空間とヒノキの端材を使って森の安らぎを取り入れたスペースで午前九時から午後三時三十分までくつろいでもらう。中ア社長のこれまでの本業は楽器の販売と修理。主に中学高校へ管弦打楽器類を納めた。現在も奥さんを中心に営業しており、倉庫には豊富な種類の楽器が揃っている。それらを全てを使いこなす。またカラオケ設備も備える。施設利用は月曜日から金曜日。問い合わせはTEL084・940・1645まで。




こぼれ話  2002年6月20日号

福山の縁は異なもの 佐藤さん夫婦の接点

福山キワニスクラブ(園尾忠士会長)が三十二人の会員をチャーターメンバーとして活動を始めた。福山市内のホテルで開かれた憲章伝達式には佐藤満秋キワニスインターナショナル日本地区会長が東京から駈け付け、関係メンバーや多勢の来賓の前で園尾会長に憲章を手渡した。
福山商工会議所からも松本卓臣会頭の代理で鈴木康平副会頭(鈴木工務店)が出席。祝辞を代読する前に初対面の佐藤満秋日本地区会長との神妙な縁を披露した。
佐藤満秋さんは通産省のご出身で現在は(財)日本ガス機器検査協会理事長を務める。精力的な仕事振りは業界でも知られるが、知名度の面では奥さんの方が一枚上手。バブル崩壊でガタガタに揺れた日本経済だが、不良債権を抱えた大企業が突然倒産、善良な投資家から莫大な資産を奪う事件も相次いだ。その原因は証券取引が濁り水となり、底に多くのヘドロを溜めたことによるが、この濁り水を明度の高い清らかな水に変える使命を負ったのが、佐藤会長の奥さん、佐藤ギン子さんだった。
ギン子さんは平成十年七月、泣く子も黙る券取引等監視委員会の二代目委員長に就任。証券会社の検査や犯則事件の調査を行い、金融庁長官に対しては行政処分等を求める勧告を行い、検察庁に対しては刑事訴追を求める告発を行ったりという、濁り水の中に飛び込む厳しい立場に身を置いた。汲み出しても汲み出しても底のヘドロが舞い上がり、全ての水が清らかさを取り戻すには至っていないかも知れないが、金融関係者の襟は大いに正された。
前置きが長くなったが、その佐藤ギン子さんは労働省のご出身。労働省の婦人局長を務めた後、ケニア大使として海外に赴任、しばらく日本と距離を置いた。もう十年ほども前の話だが、ギン子さんは労働省のエリート官僚として講演のため福山を訪れている。そのとき、接待役として親しく交流を深めたのが、現在、福山商工会議所副会頭の鈴木康平さんだった。
すでにケニア大使として赴任が決まっていたこともあって「ケニアを訪れ、日本とケニアの交流促進にご協力を…」と早速ケニアの素晴らしさをトップセールスした佐藤ギン子さん。それに応じて鈴木康平さんのほか、青山五郎さん(当時青山商事社長)、鍋島喜八郎さん(当時ベルファニー社長)、藤本洋介さん(当時藤本興業社長)らが夫婦とともにそろってケニアを訪問、さらに交流を深めた。
その交流は現在も続いており、今年二月には佐藤ギン子さんがプライベートで福山を訪問、「尾道を観光したい」という希望に沿って鈴木康平さんが案内、西山別館で旧交を温めたが、その席で「間もなく主人の係わるキワニスクラブが福山で発足しますのでよろしく」と説明を受けていたという。
国内二十番目となるキワニスクラブ新設の候補地として、福山に白羽の矢を立てたのは佐藤満秋さんと園尾忠士福山キワニスクラブ会長の旧交だが、唐の物ならぬケニア経由の異な縁で、福山は佐藤さんご夫婦の新しい接点ともなっている。(J)

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